株価の適正価格ってどうやって測るの?に対する一つの答え【EPSとPERと株式益利回りについて解説】

株価の適正価格については、大変意見が分かれるトピックかと思います。

そもそも適正価格なんてない!という方もいらっしゃるでしょうが、数ある答えのうち有力なものの一つとして、「EPS(Earning Per Share)とPER(Price Earning Ratio)から適正価格を測ること」が挙げられます。

結論としては、「PER15倍となる価格」が一つの目安になるかもしれないというお話です。

「EPS」とは何か?

EPS(Earning Per Shareの略です)とは、一株あたりの当期純利益のことです。

当期純利益とは、法人税や住民税等の支払うべき社会コストを全て払った後に残る純粋な利益のことです。この当期純利益を発行済株式数で割ったのが、EPSです。

ある会社のEPSが1000円だったとしましょう。それが意味するのは、あなたがその会社の株を100株持っていたとしたら、当期の会社の経営結果として、あなたに帰属する利益は10万円(1000円×100株)だったということです。

ここで注意頂きたいのは、このあなたに帰属する利益10万円は、必ずしも配当としてあなたの元に帰ってくるわけではありません。その企業はもしかしたらあなたに帰属する10万円のうち、1万円だけを配当に回して、残りの9万円は来期さらなる利益を得るために設備投資に回すかもしれません。

この来期の設備投資に回された9万円について、「俺のお金を勝手に設備投資に使うな!」というのはお門違いです。9万円の設備投資により、企業が来期より大きな利益を出すことを見込んでいる場合、それは企業価値の向上に寄与します。それはつまり、あなたの持っている株式の価値が大きくなるということです。

言い換えれば、配当として9万のリターンを今受け取れないとしても、株式価値の向上という形でより大きなリターンを将来受け取ることが期待できるわけです。これは、今配当でリターンを受け取るか、将来株式価値の向上という形でより大きなリターンを受け取るかの違いに過ぎません。

実際、世界的大企業であるマイクロソフトがWindows 95の発売等で世間を席巻し、極めて高い利益を上げていた時代、マイクロソフトは無配当でした。これは、多くの投資家が「今配当としてリターンを受け取るよりも、来期以降の設備投資等に資金を使ってもらって、株価をどんどん上げて欲しい」と考えていた結果であるとも言えます。

話が横道に逸れましたが、EPSとは、あなたが持つ一株に対して、企業がどれぐらいの利益を上げられたのかという指標になります。

「PER」とは何か?

EPSだけでは、適正「株価」については測れません。

なぜならEPSの計算式(当期純利益 ÷ 発行済株式数)には、株価の情報は全く含まれていないからです。

そこでPERです。

PERとは、株価を1株あたり当期純利益(EPS)で割ったものです。

つまり、現在の株価(企業価値)は、その会社の当期純利益の何倍で値付けされているかというのを表します。

たとえばある企業のEPSが1000円の時、その企業の株価が20000円だったとしましょう。その企業の株価というのは、その企業が1年間で稼ぎ出す純利益の20倍の価格がつけられているということになります。この場合、企業のPERは20倍となります。

PERが高ければ高いほど株価は割高となります。つまり、「株価が高い割にそんなに利益を出していない状態」ということです。

PERが低ければ低いほど株価は割安となります。つまり、「利益をすごい出している割に株価が低い」ということです。

ではこのPER、どのぐらいが適正水準(=適正価格)なのか、と言いますと、教科書的には15倍という回答となります。

これは全上場企業のPERを全部調べて、その中央値を調べると大体15倍前後になっているためです。

相場全体が強気なのか、弱気なのかによってもPERの水準というのは前後しますが、初めのうちは15倍ぐらいを目安にお考えいただくのが良いかと思います。

言い換えれば、適正株価については、「PER15倍となる価格」が一つの目安となるとも言えます。

ややこしい!という方におすすめ「株式益利回り」

PERが何倍とか、EPSがいくらとか、直感的に分かりづらい!という方には、株式益利回りを見るのをお勧めします。

これは、1 ÷ PERで求められます(EPS ÷ 株価で求められる数値と同じです)。

これで求められる株式益利回りとは、株価に対して何パーセントのリターン(当期純利益)が得られているかという割合を示しています。

例えば、PER15倍の企業であれば、株式益利回りは約6.7%(1 ÷ 15)となります。

言い換えると、PBR15倍の企業の株を買えば、その投資額に対して約6.7%の利益が帰属することになるということです。

投資額に対するリターンが直感的にわかるので、株式益利回りの方がわかりやすいという方もいるかもしれません。

繰り返しとなりますが、この式で求められるリターンは、必ずしも配当としてあなたの手元に入ってくるわけではないという点にご注意ください。

株式投資に対して配当として戻ってくる割合を示す指標は、「配当益利回り」と言います。

これについては、また別の記事で解説します。

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